間取りと家事
夜に干した服は、朝どこへ行くのか
26坪の平屋で、夜の間、サーキュレーターが働きます。「うちも外で干さないので」と住まい手。朝には乾きますか、と尋ねられて、ご本人は自分の家では乾いていると答えます。でも、洗濯を一仕事として眺めると、乾いた瞬間はゴールではありません。朝の支度の忙しい時間に、このあと何をするのでしょう。

乾いたら、すぐ横で畳む
カウンターで洗濯物を畳み、下着はその場にしまいます。ほかの服はクローゼットへ。その先は寝る場所につながっています。一律に一か所へしまうのではなく、服を次に使う場所によって行き先を分けました。
洗濯機から物干しまでが短くても、朝に洗濯物をいったんソファに積み、夜また仕分けるのでは、その間の手間が残ります。この家の動線は、干し終えたところで終わりません。
撮影で聞き手が「干し終わったらどうされるんですか」と尋ねると、住まい手の説明はすぐ横のカウンターへ、それから下着を入れる収納へと移ります。家事の順に歩くと、その方が普段どこで手を止めるかまで見えてきます。実際に人が住んでいる家を訪ねて、話を聞けるありがたさです。
別の家では、乾燥機も使う
庭とつながる28坪の平屋のご家族は、乾燥機を使うものと、乾燥機にかけたくないものを分けています。ランドリーで干したあと、そのままクローゼットにしまえるつくりです。同じ室内干しでも、いつもの洗濯のしかたが違えば、欲しい竿の長さも、空けておきたい床も違います。
ある家で朝までに乾いたという体験は、大切な参考です。ただし、量や生地、換気や風の当て方で乾く時間は変わります。ご家族の一回分の量を思い出しながら、干せる場所を考えてみてください。
竿を増やすか迷ったら、洗濯をした晩の、いちばん混み合った時間を思い出してみてください。何枚もあるタオルを乾燥機に任せる家と、大人のシャツを並べて干す家では、同じ人数でも竿の使い方が変わります。
朝の手に残るもの
下着をその場でしまって、残りの服だけを隣へ運ぶ。地味だけれど、着替えのたびに効いてくる工夫です。忙しい二人にとって、ランドリーを設けた価値は、夜に洗濯ができることと、翌朝その片付けを引きずらずに済むこと。その二つを一緒に聞いて、ようやくこの部屋の広さが分かる気がします。










